妻の弁護士から手紙が届いたら、まず確認すべきこと・やるべきこと

離婚一般

ある日、妻の代理人を名乗る弁護士から「貴殿との離婚について、当職が代理人となりました」といった内容の手紙(受任通知)が届く。これは、離婚に向けた交渉が、次のステージに進んだことを示すサインです。

「婚姻費用を請求する」という内容には注意!

手紙は、内容証明郵便で来る場合、ただの手紙で来る場合、書留で来る場合があります。
多くの弁護士は決まったスタイルで送付しているだけなので、郵便の種類自体に深い意味はないことがほとんどです。過度に心配する必要はありません。

ただ、文中に「婚姻費用を請求する」とか、「生活費をお支払いください」とか書いてあって、内容証明や書留郵便で送ってきている場合には、後日、その書面が到達した日以降の婚姻費用を請求することを考えているかもしれません。

通常は、婚姻費用支払いの起算点は、調停申立時のことが多いのですが、調停申立て前にきっちり請求したことを証明できれば、より早い時期(つまり妻に有利な時期)からの請求が裁判所に認められる可能性があります。

呼び方は気にしなくてよい

手紙の中で、あなたのことを「貴殿」、弁護士自身のことを「当職」など、普段使わない堅苦しい言葉が使われていることがあります。これは弁護士が使う定型的な表現なだけですので、特に気にする必要はありません。

「〇〇してください」という要求への対応方法

「話し合いをしたいので連絡ください」

ご自身で弁護士と交渉するか、こちらも弁護士に相談することを検討しましょう。

無視していれば、何も起きないか、調停がはじまるかという展開が予測されます。指定された日の都合が悪い場合は(普通はそうだと思いますが)、調整のための電話連絡をすれば大丈夫です。

「調停を申し立てる予定なのでお待ちください」

「お待ちください」とあっても、何か言い分があったら弁護士事務所に連絡してみても大丈夫です。

妻の弁護士のスタイルによって、話になるか、そもそも電話に出ようとしないか等、色々ありえます。

「今後は弁護士が窓口になるので、本人に直接連絡しないで」

たいていこの言葉が入っています。

弁護士が借金整理の代理人になる場合は、消費者金融会社は直接本人に連絡してはならない法的根拠がありますが、離婚の場合にはそのような法的根拠があるわけではありません。

では・・・?というあたりは法律相談で聞いてみましょう。

弁護士 大倉 りえ
マイタウン法律事務所の所長弁護士。男性・女性の離婚事件を数多く扱う。

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